研究生・大学院入試指導
研究生入学・大学院受験を目指す留学生の皆さんへ
初めまして、博です。これは、大学院の受験準備をしているあなたへ――留学生の先輩の一人として、お伝えしたいことを書いた手紙です。少しでもあなたの参考になれば幸いです。私は2006年に大学を卒業して以来、日本留学業界に身を置いてきました。最初は、中国の大学生を日本の国立大学の研究生として送り出す留学機関に所属し、出願資料の和訳から、学生募集を担当する媒体市場部の責任者まで、幅広く業務を経験してきました。私自身も大学では日本語を専攻しており、いつか日本で学びたいという夢を抱いていました。そして2011年4月、九州大学大学院人間環境学府・教育システム専攻の研究室に研究生として入学しました。
当時の大学院受験では、「研究生論文」の提出が求められていましたが、私はそれまで論文の書き方について、本格的な指導を受けたことがありませんでした。学部時代にも卒論は書いたものの、形式的なもので、研究とは何か、学術的な論文とはどういうものか、正直なところ曖昧なままでした。そんな中で、突然、論文を書いて提出しなければならず、研究室のゼミでは毎週苦しみました。先生方の問いかけの意味もよくわからず、発言できず、周囲との距離を感じる日々が続きました。
要するに、私はそのような戸惑いと不安の中から、日本での留学生活を始めました。そして、その最初の頃の心境を、今まさに大学院受験に向けて努力している皆さんと共有したいのです。
もしかすると、あなたも今、当時の私と同じような悩みを抱えているのではないでしょうか。論文の書き方がわからない、研究の進め方がつかめない、そんな不安を抱えながら、大学院受験の準備を進めているかもしれません。
私も同じでした。しかし、努力を重ねながら、徐々に研究の進め方というものが少しずつ悟り始めました。ゼミで先生から投げかけられる問いの意味がようやく理解できるようになり、それに応じた返答や自分の考えを言葉にできるようになりました。かつては、日本語自体は理解できても、その問いの背景や意図が読み取れず、沈黙してしまうことがよくありました。でもその後は、他の研究室メンバーの発表にもコメントができるようになり、自分の意見を交わせるまでになりました。
こうした私自身の経験を通じて、皆さんに強くお伝えしたいのは――日本の大学院で学びたいと願うのであれば、まず「学術研究とは何か」について、早い段階で学んでおくべきだということです。
もし私からアドバイスを一つだけ求められるとすれば、「研究の進め方を学ぶこと」をお勧めします。なぜなら、これは研究生入学申請や大学院受験の準備、さらには修士・博士課程まで、すべての段階に深く関わってくる基本だからです。
受験戦略
研究計画書
内諾取得
筆記試験
面接試験
受験戦略の選定
-正しい努力で夢の大学院合格を目指そう-
日本の大学院入試は、大学ごと・専攻ごとに入学条件が異なります。さらに、留学生特別選抜が設けられている大学院もあれば、そうでない大学院もあります。また、まず研究生としての入学を目指すか、いきなり大学院入試を受験して修士・博士課程に直接進むかによっても、準備の仕方が大きく変わってきます。
加えて、日本語で学位を取得するコースと、英語で学位を取得できる国際コースがあり、同じ教員を志望する場合でも、国際コースの方が比較的入りやすいこともあります。あるいは、同じ専攻名でも大学によって入試科目が異なる場合や、入学条件が大きく異なることも少なくありません。そのため、自分の進むべき道や努力すべきポイントを見極めるには、志望校一校一校の情報を丁寧に確認する必要があります。
このように、受験前の「受験戦略の策定」は、非常に重要なステップです。研究生入学であれ、大学院入試であれ、合格には「法則」があります。そして、その法則に沿って“正しい努力”を積み重ねなければなりません。しかし実際には、「正しい努力」ができていない留学生も多く見受けられます。専門分野が決まっていないにも関わらず、先に塾の専門講義に申し込んで勉強を始めたり、他の人が「英語のスコアが必要」と言っていたからという理由で、目的の明確でないまま英語学習に没頭してしまったりする例もあります。
冒頭でも述べたように、専門分野や大学によって入試科目や評価基準は大きく異なります。「みんなが言っているから」ではなく、必ず自分自身で、各大学院の最新の募集要項を確認することが大切です。その上で、受験候補となる大学院を主体的に絞り込み、自分だけの受験戦略を立ててください。
〉〉では、どうやって受験戦略を立てるのか?
私がまずお勧めしたいのは、「専門分野の絞り込み」です。志望する専門分野を1〜2つに絞ることができれば、その分野の修士・博士課程を設置している大学を、日本全国の中から調べることができます。
そして、自分の希望する地域(例:東京圏、関西圏など)や大学の種別(国立・公立・私立)と照らし合わせながら、志望校リストを作っていくのです。さらに、自分の語学力や学歴などの条件と照合して、出願可能な大学リストが絞られてきます。もし出願条件を満たさない大学があった場合は、条件を満たす努力をするのか、あるいは志望大学の選択肢を広げるのか、次の行動を検討できます。
〉〉「専門分野が決まらない」…そんなときは?
実は、多くの留学生がこの段階でつまずきます。「自分はどの専門分野に進むべきかわからない」という悩みの背景には、各分野がどのような対象を扱い、何を研究するのかを知らないという事実があります。大学教員の研究情報を読んでも、専門的すぎて内容が理解できず、志望教員すら決められない――こうした悩みもよく耳にします。
ここで、先ほどお伝えした「研究の進め方を学ぶ」ことが再び重要になってきます。研究に対する理解があれば、各教員の研究スタイルや関心領域の違いが自然と読み取れるようになります。論文タイトルを見るだけで、「この先生はこういうテーマを扱っているのか」と、研究傾向をつかむ力がつくのです。
★私たちIDreamのサポート
私たちIDreamでは、こうした受験戦略の立て方を丁寧にサポートしています。各専門分野が何を研究するのか、各大学がどのような専門を設置しているか、どのような教員が、どんな研究をしているのか等々、これらの情報を一緒に確認しながら、あなたの興味・価値観・将来の進路に合わせて、最適な専門分野と志望校を絞り込むお手伝いをしています。
正しい情報をもとに、正しい努力をすれば、あなたの夢はきっと現実になります。迷ったら、まずは一歩、踏み出してみてください。
研究計画書
-作成の壁と、それを越えるための学び-
研究計画書の作成は、大学院受験においておそらく最も難しいステップの一つです。志望教員とのメールのやり取り、出願前の事前面談、出願手続き、さらには口述試験に至るまで、ほとんどすべての段階で研究計画が問われます。
〉〉書き方より先に学ぶべきこと
私も留学生として日本での研究生活を始めた初期、研究計画書の書き方を紹介する市販の書籍を読みました。しかし、正直なところ、あまり役には立ちませんでした。そうした書籍には、研究計画書の構成例や各パートの書き方が書かれてはいますが、「なぜそう書くべきか」という核心への説明がほとんどないのです。読むと一見わかる気がするけれど、いざ自分の研究テーマで書こうとすると手が止まってしまう。――その理由は明白です。「なぜそのように書くのか」という“根本の理解”が伴っていないからです。
たとえば、多くの書籍では「研究背景」にはこのような情報を書きましょうと形式的な例が紹介されています。しかし、なぜそのような内容を研究背景に書かなければならないのか、という「理由」にまで踏み込んだ説明はほとんどありません。そのため、形式をなぞって読むことはできても、自分の研究テーマに置き換えて応用することができず、結果として書けなくなってしまうのです。
この問題の根本には、「学術研究とは何か」「論をどのように構築していくか」といった、本質的な理解の欠如があります。実は、研究背景を書くという行為そのものが、研究という営みの中でどのような役割を果たすかを理解していれば、その意義や構成は自然に見えてくるものなのです。だからこそ私は、冒頭で「研究とは何か」を学ぶことの重要性を強調しました。研究計画書を書くうえでつまずく最大の原因は、文章力ではなく、「研究の構造」を知らないことにあるのです。
〉〉「書けない」理由:アイデアが出ない
また、研究計画書が書けない理由の一つに、「アイデアが浮かばない」という問題があります。これは多くの留学生にとって、非常に共感できる悩みだと思います。確かに、何を研究するのかという発想自体がなければ、書き進めることはできません。
しかし実は、研究アイデアにも“生み出す方法”があるのです。世の中のイノベーションの多くは、全くゼロから創造されたものではなく、既存の要素を組み合わせた「新結合」によって生まれたものだと言われています。研究のアイデアも同様に、既存研究の検討を通じて発想することができます。
では、どういう観点で既存研究を検討すれば、そこから新たなアイデアが生まれるのでしょうか?ヒントは、「学術研究とは、既存の研究に対して新たな貢献を加える営みである」という基本的な原則にあります。つまり、自分の研究は必ず既存研究とは“何かが違っている”必要があります。
では、その“違い”はどう生み出すのか?
学術研究には、共通して存在するいくつかの基本的構成要素があります。その中の一つ、あるいは複数を変えてみることで、自分なりのオリジナルな研究の切り口を作ることができます。もちろん、研究アイデアの発想方法は他にも多様にありますが、最低限この「既存研究との差異を生み出す」という視点は不可欠です。そして、それを実現するためには、学術研究の構造や要素を理解しておくことが何より大切です。
このように考えると、「研究アイデアが浮かばない」という状態は、才能やひらめきの問題ではなく、“学術研究とは何か”を知らないことから来る当然の困難だと言えます。だからこそ、研究計画書を書く以前に、まず学術研究の基礎的な構造を学ぶ機会――つまり、「研究を知る講義」の重要性を、ぜひ理解していただきたいのです。
〉〉「まずテーマを決めなさい」は逆効果
研究アイデアの発想は、本来、研究計画書作成の最初のステップであるべきです。しかし、いざ人に相談してみると、多くの場合「まずテーマを決めなさい」「テーマがないと始まらない」といったアドバイスを受けます。
けれども、私たちが困っているのはまさにその「テーマ」が決まらないからであり、研究アイデアが浮かばないからこそ悩んでいるのです。たとえアイデアがあったとしても、それが学術研究として成立する形にどう引き上げていけばいいのか、その方法がわからない。だからこそ、苦しんでいるのです。
「良い研究テーマ」とは、本来、検討や探究のプロセスを経て徐々に明確になるものであり、最初から完璧に定まっている必要はありません。多くの人が言う「先にテーマを決めるべき」というアドバイスは、おそらく「アイデア」や「研究の方向性」「関心領域」を指しているのかもしれません。しかし、「テーマ」という言葉には幅広い意味が含まれており、曖昧なまま使われることで、かえって混乱を招く原因になります。
そもそも、研究計画書とは「研究を計画するための文書」です。つまり、「研究とは何か」が理解できていなければ、計画の立てようがありません。
逆に、「研究とはどういう営みか」という本質的な理解を持てば、計画の立てもしやすくなります。だからこそ、最初に取り組むべきは「研究とは何か」を学ぶことなのです。これこそが、研究計画書の土台を支える最も重要なステップだと言えるでしょう。
★IDreamの指導体制
私たちIDreamは、これまで約10年にわたって、留学生の皆さんに対して研究計画書の作成指導を行ってきました。その中で培った経験と実績をもとに、以下のような段階的かつ徹底的な指導を提供しています。
– 学術研究の進め方・研究計画の立て方・研究計画書の構成に関する講座
– 志望教員の研究業績・論文の読み解きと整理
– 教員の専門分野および研究内容に関する深い理解の促進
– 関連分野の学術論文の選定・読解指導
– 研究アイデアの発想法、ブレインストーミング、検証・修正のプロセス
– 研究構想の具体化と論理的構成の構築
– 実際の研究計画書の作成と完成までのブラッシュアップ
私たちの指導理念は、他の多くの塾や支援機関とは本質的に異なります。特に際立っているのは、「学術研究の進め方そのもの」を指導の基盤に置いている点です。
なぜなら、「研究とは何か」を理解しなければ、どんなに形式的に計画書を書いても、本質的には意味のある計画にはなりません。そしてこの理解は、研究生としての学びのスタートから、大学院入試、さらには修士・博士課程での研究生活すべてに直結しているのです。
研究の本質をつかめるようになると、不安や混乱から解放され、自分の研究に対して主体的に向き合うことができるようになります。それは、ただ合格を目指すためだけの準備ではなく、日本の大学院という知的な空間の中で、自分自身の問いを持ち、自由に思考し、成長するための第一歩でもあるのです。
私たちは、あなたが「研究する喜び」と「研究室で活躍する自信」を手に入れるための、最良の伴走者でありたいと願っています。
内諾取得
-メールと面談で問われる“研究への理解”-
研究計画書の作成が一段落すると、次のステップとして、希望指導教員からの内諾を得ることが必要になります。この「内諾取得」は、出願の前提条件であることも多く、大学院受験の成功を左右する重要な段階です。この段階では、主に以下の2つのコミュニケーションが中心になります。
〉〉1.希望指導教員とのメールのやり取り
まずは、教員にメールでコンタクトを取ることから始まります。自己紹介、志望動機、研究関心、研究計画などを伝えた上で、「ご指導いただける可能性はあるか」「出願に向けて一度ご相談させていただけないか」と丁寧に依頼します。
この時に重要なのは、単なる礼儀や形式だけでなく、「自分が何を研究したいのか」を具体的に伝えられるかどうかです。つまり、研究への関心や方向性が明確であり、教員の専門領域との関連性がはっきりしていなければ、返信をもらえない、あるいは断られてしまう可能性もあります。
〉〉2.指導教員との事前面談
メールでのやり取りを経て、指導教員との面談の機会が設けられることもあります。ここでは、あなたの研究計画についてより深く問われる場面になります。「なぜそのテーマなのか」「どういう先行研究を参考にしているのか」「方法は具体的にどのように考えているのか」など、研究の核心に関する質問が投げかけられます。
ここで苦戦する受験生は少なくありません。日本語の壁ではなく、研究そのものへの理解が浅いことによる回答不能が多く見られます。
〉〉なぜこの段階でも「研究とは何か」を学んでおく必要があるのか
メールの文面であれ、面談での受け答えであれ、指導教員が見ているのは「この学生は本当に研究ができるかどうか」「指導するに足る基礎的な素養があるか」という点です。そしてその判断の基準となるのが、単なる言語能力や表面的な礼儀ではなく、「研究という営みに対する理解」と「それを構想する力」です。
たとえば、「研究背景」「研究目的」「研究方法」といった言葉を使っていても、それらの意味や関係性を正しく理解できていなければ、論理的に話すことはできません。逆に、「学術研究とは何か」という基本的な構造を理解していれば、たとえ専門知識が完璧でなくとも、誠実で筋の通った説明ができるようになります。つまり、この段階でもやはり、「研究とは何か」の学びがすべての土台となるのです。だからこそ、「研究とは何か」を深く学ぶことを、私は強くお勧めしています。
★IDreamによる内諾取得サポート
私たちIDreamでは、研究計画書の作成だけでなく、その後の**指導教員とのコンタクト(内諾取得)**についても、きめ細やかなサポートを提供しています。この段階でつまずく留学生は少なくなく、「メールをどう書けばいいのか」「何を話せばいいのか」「断られたらどうしよう」と不安を抱えている方も多いです。
しかし、適切な準備と正しい知識があれば、この段階もきちんと乗り越えることができます。IDreamでは、以下のような支援を通じて、あなたが安心して教員にアプローチし、自信を持って対話できるようサポートします。
– メール文面の構成と添削指導
志望動機、教員との関連性を論理的かつ礼儀正しく伝える文章の書き方を一から指導します。文章の構成、表現、トーンの調整はもちろん、何を強調すべきかといった戦略的観点からも添削を行います。
– 面談対策・模擬面接の実施
実際の面談に近い形で模擬練習を行い、「どんな質問が来るのか」「どう答えれば信頼されるのか」を事前にシミュレーションします。また、「研究とは何か」の根本理解から始める対話力の養成も力を入れています。詳細は面接試験の指導項目をご確認下さい。
筆記試験
–“正しく学ぶ”ことで突破できる–
多くの大学院入試では、筆記試験が課されます。この筆記試験には大きく分けて「専門知識に関する試験」と「小論文形式での論述試験」の2つのタイプがあります。これらはいずれも、「あなたが本当に大学院で学ぶ準備ができているか」を測る重要な手段です。
〉〉1. 専門知識 ― 志望分野を決めた上で、的を絞った学習が必要
専門知識試験では、志望する研究分野に関連する基礎知識や理論的枠組みが問われます。ここで強調したいのは、この「専門知識の学習」は、志望分野を明確にした上で初めて意味を持つということです。
多くの留学生が、志望分野が定まらないうちからとりあえず「専門知識」の勉強を始めてしまいがちですが、これは非常に非効率です。なぜなら、大学や専攻によって試験で問われる内容は大きく異なるからです。教育学を志望する人が心理測定論を勉強するのか、社会教育史を学ぶのか、メディア教育論を学ぶのか――それは「どの教員を志望するか」「どの大学を受けるか」で全く変わってくるのです。
「誰に、何を、どこで学びたいのか」が明確でなければ、知識の積み上げは戦略性を欠き、結果として成果に結びつきません。したがって、専門知識の学習は重要ではありますが、それ以上に「志望分野の確定」こそが、準備の出発点であるべきです。
〉〉2. 小論文 ― 思考力・構成力を問う
筆記試験のもう一つの大きな柱が「小論文形式」の出題です。ここでは、単なる知識の暗記ではなく、問いに対して論理的に考え、自分の視点を明確に述べる力が求められます。
出題されるのは、抽象的な問いが多く、知識を“使って”、自分の考えを展開する力が問われます。ここで多くの受験生が誤解しているのが、「知識があれば書ける」と思い込むことです。実際には、いくら知識を持っていても、それをどう論理的に整理し、主張に結びつけるかという訓練をしていなければ、合格水準の論文にはなりません。
小論文は、あなたが「大学院で研究を進める力があるかどうか」を直接測る試験です。思考力、構成力、そして言語化能力――これらを総合的に問われるため、「研究とは何か」の理解がこの段階でも不可欠なのです。
〉〉正しく努力することの重要性 ― 順序を間違えない準備を
ここまでを通してお伝えしたいのは、受験準備では「正しい順序で、正しい方法で努力すること」が何より重要だということです。
よく見られる失敗例として、志望分野や受験校が決まっていないのに、漠然と専門知識の勉強に走ってしまうケースがあります。これは、受験対策をしているようでいて、実は本質から外れている準備になっているのです。
なぜなら、知識は「どの大学で、誰の指導を受けて、何を研究するか」という明確な方向性があるからこそ、意味を持ちます。そして、小論文においては、その知識を“活用”する力こそが求められるからです。
★IDreamの筆記試験対策
私たちIDreamでは、筆記試験に向けた準備を単なる暗記作業や知識詰め込みに終わらせるのではなく、志望分野の明確化と研究の本質理解を出発点とした、一貫した支援を行っています。受験生一人ひとりの志望専攻や試験形式に応じて、戦略的かつ効果的な対策を提供します。
– 志望教員・専門分野の絞り込みと対応科目の特定
曖昧な目標のまま知識を学ぶのではなく、明確な志望分野と大学院の選定をもとに、学ぶべき専門領域を明確にします。
– 分野別の専門知識学習サポートと参考資料の提供
各専攻ごとに問われやすい領域・理論・研究動向を整理し、的を絞った知識の習得をサポートします。
– 小論文の構成指導・模擬添削・論理構築トレーニング
知識の「使い方」を重視し、自分の主張を論理的に展開する訓練を繰り返し行います。
– 過去問題の収集・傾向分析・解答の書き方指導
志望校の出題傾向をふまえ、出題意図を読み取ることをサポートします。
– 分野別・形式別の模擬試験の実施とフィードバック
実戦力を高めるために、実際の試験に近い形式で模擬試験を行い、答案の質・構成・論理性を詳細にフィードバックします。
面接試験
–研究を語る力が問われる、最終で最重要な試練–
大学院入試の最終段階として実施される「面接試験」は、形式的には志望動機や自己紹介などが含まれる場合もありますが、その中心はやはり研究計画書の内容をめぐる質疑応答です。つまり、あなたが提出した研究計画書に対して、教員が直接質問を投げかけ、その場であなたの理解度や研究姿勢を評価します。
この段階で問われる質問は、単に書いた内容を繰り返すだけで済むものではありません。面接官の問いに対して、言葉に詰まってしまったり、表面的な答えに終始してしまう留学生が少なくありません。その多くは、日本語の問題ではなく、「研究とは何か」をきちんと理解していないことによるものです。
〉〉なぜ「研究とは何か」を知らないと、面接では答えられないのか?
研究計画書は、見た目は文章ですが、本質は論理的な研究構想を描いた設計図です。そして面接試験では、その設計図がどれだけしっかりとした構造を持ち、理論的に一貫しているかを見極めるために、質問が行われます。つまり、面接で問われているのは「あなたの文章力」ではなく、「あなたの研究的思考の構造」です。
たとえば、研究の背景を聞かれたときに、その分野の学術的文脈を理解していなければ答えられません。研究方法について聞かれたときに、それが「なぜ適切か」を説明するには、方法論の位置づけや限界を理解していなければなりません。
これらすべては、単なる知識ではなく、「研究とは何か」「研究とはどのように進めるものか」への理解がなければ答えようがない問いなのです。
大学院入試の面接試験は、志望動機を語る場ではありません。あなたの思考力、論理力、そして研究計画を語る力を測られる場です。自分の研究を論理的に語ることができるかどうか、それが合否を大きく左右します。だからこそ、私たちはこの面接の段階でも「研究とは何か」をしっかり学んでおくことが極めて重要であると考えています。最終段階である面接は、単に準備の集大成というだけでなく、あなた自身が本当に研究と向き合ってきたかが明確に見えてしまう場でもあるのです。
★IDreamの面接試験対策 ―「研究を語れる力」を育てる
私たちIDreamでは、面接試験を「単なる質疑応答の場」とは捉えていません。あなたの思考力・構想力・論理的対話力を総合的に示す重要な機会として位置づけ、そのために必要な準備を段階的かつ実践的にサポートしています。
– 志望分野・研究テーマに応じた想定質問リストの作成
志望分野や研究テーマに基づいて、過去の面接試験の傾向や教授の研究関心を踏まえた想定質問リストを個別に作成します。予想外の質問にも対応できるよう、質問の「意図」を理解する訓練を行います。
– 回答内容のロジック整理・表現のブラッシュアップ
「伝わる答え方」を重視し、曖昧な回答や感覚的な言葉を、研究的論理と言語に置き換えるトレーニングを行います。回答を「暗記」するのではなく、自分の頭で考えて組み立てられるようにサポートします。
– 模擬面接の実施と詳細なフィードバック
実際の試験形式に近い形で模擬面接を実施し、受け答えの内容・論理展開・話し方・時間配分などを総合的にチェック。終了後は、改善点と強みをフィードバックします。
– 「研究とは何か」を理解した対話力の育成
私たちの面接対策は、単なる「答えの準備」ではありません。 IDreamの面接指導で最も大切にしているのは、「研究構造の理解」に基づく対話力の育成です。単なる暗記や受け答えではなく、自分の言葉で研究を語るために必要な「研究的思考」を鍛えるところから始めます。これは一時的な受験対策ではなく、将来の研究室生活や学会発表、修士論文執筆にまで通じる力です。
私たちは、面接という“最後の関門”を、あなたが自信を持って超えられるよう、本質的な力を育てる面接指導で最後まで伴走します。